タンパク質を分解するプロテアーゼ

タンパク質を分解するプロテアーゼ

納豆は、大豆に納豆菌を加え、発酵させて作られたものです。この″発酵させる″ということは、どういうことなのか。大豆の中では、 一体何が起こっているのか。誰でも知っているようで、意外と知らないことなのではないでしょうか。納豆菌が加熱された大豆と出会い、適度な温度と湿度が与えられると、納豆菌は一挙に活動を開始して、盛んに繁殖が行われます。納豆菌は、40℃の温度下では、30分に1回分裂をして2倍になり、1日経過すると納豆菌は100兆個以上にもなるのです。納豆菌は大豆をエサにして、どんどん繁殖していくわけですが、大豆のタンパク質をアミノ酸に、炭水化物をブドウ糖に変えて、栄養分としていきます。納豆菌には、大豆のすぐれた成分を効率よく分解して吸収する作用がありますが、それは納豆菌が作り出す酵素の働きによるものです。

 

発酵というのは、納豆菌と納豆菌が作る酵素が、材料に含まれる有機化合物を分解して、人間の体に有益な物質を作り出すことです。大豆が納豆になる過程、つまり発酵の途中で、たくさんの酵素が作り出されます。たとえば、タンパク質を分解するプロテアーゼ、脂肪分を分解するリパーゼに、アミラーゼ、セルラーゼ…etc。まだまだたくさんあります。時々名前を聞くナットウキナーゼも、そんな酵素のひとつです。それらの酵素の働きで、消化・吸収されやすくなった大豆は、人の体の中に入って、充分な栄養源となり、人の体調を整えます。こうして、肌をきれいにしたり、さまざまな生活習慣病を予防したりしてくれます。発酵食品が体によいといわれるのは、このためなのです。

 

ところで、納豆に含まれる酵素の中でも、代表的なものといえば、やはり″ナットウキナーゼ〃ではないでしょうか。一度聞いたら忘れられない名前ですから、きっとほとんどの人がご存知のことと思います。ナットウキナーゼが、なぜこんなに名前を知られるようになったかといえば、血栓を予防することが分かって一躍脚光を浴びたからでしょう。この酵素には、血液中にできる血のかたまり(=血栓)を溶かして、血流をよくする働きがあります。血栓は脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす、恐ろしい症状です。ナットウキナーゼはその血栓を溶かすのです。このパワーたるや、何と病院で使われている血栓溶解の治療薬と同じような働きをするのだそうです。それでいて、薬のように副作用の心配がないというのですから、まさにナットウキナーゼ恐るべし…。そして、これに大豆タンパク質やレシチンなど、大豆が元々持っている、血液をサラサラにしてくれる効用も加わります。毎日納豆を食べて、生活習慣病知らずを目指しましょう。


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